８枚組のDVDとサントラCD、登場人物・各エピソード・BGM等について記載された解説書がついた豪華仕様。DVDはピクチャーレーベルになっている。

　影の軍団のサントラは98年に2枚組CDでリリース済みだったが、全シリーズの音楽を対象にしているためキャパシティ不足となり、多数の収録漏れがあった。今回の特典CDは本作品用に演奏されたすべてのBGMが収録されている（ただしOKテイクのみ）。ファン垂涎のアイテムである。

　ドラマ本編はニュープリント・ニューマスターとなっているらしい。確かにオープニングの、黒の中を白い液体が流れていく映像に、若干青みがかった色も混じっていることがわかり、これは新たな発見だった（再放送の画質は色がつぶれたり暗かったり、色の劣化を感じる）。
　しかし、フィルムの粒子状の細かい色ノイズが全体的に目立つ。輪郭も若干甘いようで、見づらい印象を受けてしまう。先日購入したウルトラマンレオのDVDが超高画質であったので、落差が激しく残念。もっとも、ウルトラマンレオのDVDはカラー補正から光学音声の修正等々やれることはすべてやったという感じで、手間のかけ方が違う。すべてのDVDがここまで気合いを入れて制作してもらえればベストだが、それは難しいだろう。

　とはいえ、これまでたのみこむやファンサイトで幾多のDVDリリース希望の声が上げられていた作品が、ようやくリリースされただけでもよしとしよう。片腕になっても打倒半蔵をあきらめない鬼三太、刺されても切られても死なない変態僧侶、さらには伊賀忍法火炎不動が見られるだけでも幸せである。この勢いで以降のシリーズすべてDVD化していってもらいたい。